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2004.06.04

足助の小出家

先日、私のホームページの掲示板に下記のような質問の書込みがありました。

○掲示板
http://hpcgi2.nifty.com/takaki_n/cb/c_note.cgi

>はじめまして。いきなりで申し訳ないのですが、
>足助の方にお伺いしたい事がありまして、
>カキコさせていただきました。
>
>私は義士伝関係のものを調べているものです。
>
>先日古書店で江戸時代の実録物の写本を買いましたところ、
>奥書などから足助の方が書写したものと判明しました。
>
>名前は「小出権右衛門藤原多善」。
>
>「百畝園」「蘭所」という号を持っており、
>また「通俗三州足助油屋権右衛門」という蔵書印を使っています。
>
>天保8年の夏に「当御陣屋」の宮川という人物から
>借りて写したとあります。
>
>おそらく豪農クラスの地方文人だと思うのですが、
>よくわかりません。
>
>地元になら御存知の方もあろうかと、
>失礼をかえりみず書き込ませていただきました。
>何か情報があれば、お教えいただければ幸甚です。

実は、歴史は苦手分野です...
この件に関しての情報は持っておりませんでしたので、とりあえず下記のようにお答えしました。

>歴史的なことに詳しくないので、手元にあった
>「新・三州足助」(足助町観光協会編集・発行)を見てみましたが
>「小出権右衛門藤原多善」の名前はみつけられませんでした。
>
>「加茂一揆」(天保7年)に関する記述のなかに
>「足助村大庄屋・小出権三郎宅」、「新町の油屋伝六宅」などが
>荒らされたとあります。
>
>もしかしたら、このあたりの家系に関係しているのかもしれませんね。
>
>足助資料館に問い合わせてみるか、掲示板なら、
>足助町観光協会掲示板のほうが、有益な情報が得られるかもしれません。
>
>私も、身近な人に聞いてみて、なにか情報が入手できたら、
>お知らせしますね。

質問くださった方は、早速、足助町観光協会掲示板に同様の問い合わせをされました。

○足助町観光協会掲示板
http://www.mirai.ne.jp/~asuke/cgi/joyful.cgi

私のほうでも、いつもメールマガジンを読んでくださっている「足助町観光ボランティアガイド」さんに、この件についてお尋ねするメールを送らせていただきました。

そしたら、昨日、下記のような返信をいただきました。

>メールを頂きましたが、私もさっぱり分かりませんので、
>伸ちゃんもご存知の、足助郷土史の第一人者、
>鈴木茂夫先生のお宅に伺い、聞いてきました。
>
>お察しのように、小出家の新家だそうです。
>時代は特定できないけど、江戸時代末期の、
>文化(1804~1817)、文政(1817~1829)、
>天保(1830~1843)あたりの人のようです。
>
>先生のお話だと、権三郎よりも前の人のようです。
>田町に住んでいたようで、やはり「油屋」を営んでいて、
>小出家で見つかった沢山な古文書
>(私が聞いてる話だと25,000枚)の中に
>権右衛門の物も沢山あったそうです。
>
>先生も見る機会があったそうで、
>「癖はあるけど、素晴らしい字だった」とおっしゃっていました。
>
>「蘭所右衛門と書かれた文書も見たことがある」、
>とおっしゃっていました。
>
>権右衛門関係の古文書は、子孫の方が東京にいるとかで、
>そちらに移されたとも聞きました。
>
>豪農というよりも、豪商だったようです。
>おっしゃるように、文人で、俳諧やお茶などもなさっていたようです。
>俳諧では、「板倉塞馬(1788~1867)」という方が
>足助から出ていますが、この人とも交友があったようです。
>
>塞馬については、足助の深津三郎という方が書かれた本を
>持っていますので、いつでもお貸しいたします。
>
>実は購入しただけで、良く読んでいないのですが…。
>茂夫先生の話だと、この本の中に権右衛門のことが
>書かれているかもしれないと、おっしゃっていました。
>
>パラパラとページを繰って見ましたが…。
>また「当御陣屋の宮川」という方は、陣屋の役人だったそうです。
>足助は、江戸時代末期、本多家の所領でしたから、
>その陣屋勤めだったのでしょうね。
>
>いろんな勉強をされている方がいらっしゃるのですね。
>おかげで、私も勉強になりました。
>よろしければ、茂夫先生への橋渡しをしてさし上げますよ。
>先生も喜んでくれると思います。
>深津先生にお聞きすれば、もう少し分かるのかもしれませんね。
>今のところこんなことしか分からないのですが、私も勉強いたします。
>投稿者の方に、お礼を申してください。
>ありがとうございました。

いろいろと調べてくださいまして、ありがとうございました!

ほんと、いろんな勉強をされている方がいらっしゃるんだなと感心してます。

このところ新聞などで、ネットの掲示板について、よくない面ばかりが取り上げられているのを見て、複雑な思いでした。

ネット上のコミュニケーションツールは、ただの道具でしかないのですが、なぜなのか、従来のコミュニケーションツールより、感情がストレートに出てしまいがちなようです。

「嬉しい!」、「楽しい!」、「感動!」、「感謝!」、というような感情がストレートに出れば、素晴らしいコミュニケーションツールとして活用できると思うのですけどね。

今回、掲示板への質問の書込みが縁で、こういうやりとりができたことに、少しホッとしています。


その後、質問を書き込んでくださった、長蘿堂さんからは、ウェブログ日記のほうに、下記のようなコメントをいただきました。

>質問をした長蘿堂です。
>
>縁もゆかりもない私の不躾な質問に、
>あれこれお骨折りいただいて、
>本当にありがとうございました。
>
>観光協会の掲示板にも早速にコメントを頂戴しており、
>足助の皆様の御親切には感激であります。
>
>おっしゃるとおり、ネットツールは単なる道具です。
>
>使う人によっては凶器にもなりますが、
>足助の皆さんの暖かい心につながって、
>私に幸福を運んでくれました。
>
>うれしい限りです。

ありがとうございます。

こちらこそ、こうしたみなさんの暖かい心に触れることができ、うれしい限りです。

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コメント

 質問をした長蘿堂です。
 縁もゆかりもない私の不躾な質問に、あれこれお骨折りいただいて、本当にありがとうございました。観光協会の掲示板にも早速にコメントを頂戴しており、足助の皆様の御親切には感激であります。
 おっしゃるとおり、ネットツールは単なる道具です。使う人によっては凶器にもなりますが、足助の皆さんの暖かい心につながって、私に幸福を運んでくれました。うれしい限りです。
 

投稿: 長蘿堂 | 2004.06.04 21:49

長蘿堂さん こんにちは!

>使う人によっては凶器にもなりますが、足助の皆さんの暖かい心につながって、私に幸福を運んでくれました。

嬉しいコメントをありがとうございます!
こちらに書いた内容をメールメールマガジンにも掲載してますので、今回いただいたコメントについても転載という形で紹介させていただきますね。

また何かありましたら、気軽に書き込んでください。
ご期待にそえる情報をお届けできかどうかはわかりませんが...

投稿: Key | 2004.06.04 22:10

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